みなさん、こんにちは。
司法書士・行政書士の松崎充知生(まつさき)です。
令和6年度の司法書士試験筆記試験の合格発表がされましたね。
合格された方、おめでとうございます。
この時期になると私も受験当時を思い出します。
私が合格した令和3年度は合格発表日と誕生日が同じ日なので受験番号が公開される16時まで複雑な気持ちでした。
当時は鹿児島にいましたが、新幹線に乗ってわざわざ福岡法務局の掲示板まで掲示される受験番号を見に行ったのを覚えています。
当時の詳細はこちら↓↓
筆記試験が終わった後に待ち受けるものは口述試験です。
口述試験は、会場に時間通りに入り、試験官の問いに対して言葉を発すれば合格できると言われています。
受験界隈では、口述試験を欠席したり、試験官の質問に一切回答せずだんまりを決め込んだ人が不合格になったケースをよく聞きます。
口述試験は知識の有無を問うというより、受験者の本人確認を目的としているようです。
そうは言っても質問に対する回答が上手くできず、自分だけ不合格になるのではないかと心配になりますよね。
筆記試験の合格証書より少し遅れて口述試験の受験票が届くので、何か取り組むことになります。
私が口述試験までにしておいたことは以下のとおりです。
- 予備校の口述模試を申し込む。
- 口述試験問題集を手に入れる。
- 試験会場の宿泊先を確保する。
- 同期交流用の名刺を用意する。
以下、見ていきましょう。
口述試験までに準備したこと
予備校の口述模試を申し込む。
口述試験は試験官2人に対し、受験生1人の面接方式です。
不動産登記法、商業登記法、司法書士法の範囲から出題されます。
筆記試験を突破した方なら、全く分からないということは無いでしょうが、本番で口頭で質問されると頭が真っ白になってしまうもの。
資格予備校が筆記試験合格者向けに口述模試を実施してますので、申し込んで予行練習をしておくと良いでしょう。
私も当時、LECの口述模試を申し込んで新宿エルタワー本校まで行きました。
口述模試では試験官役のスタッフ1人、自分1人ですが、終わると試験官役のスタッフの方が助言して下さるので心の支えになりました。
口述試験問題集を手に入れる。
また資格予備校では口述試験の問題集が配布されています。
口述模試とセットで配布するところもあれば、口述模試を受けずに問題集だけ取得できることもあります。
試験本番までに数回回しておくと良いでしょう。
私はLECから「ブレークスルー口述試験対策編2021年度」という問題集を取得しました。
過去10年間の口述試験の質問内容を再現されたものがまとまっています。予想問題も4回分入っていますが、的中するかは分かりません。
先に対策するべきは司法書士法です。
司法書士法1条(司法書士の使命)と司法書士法2条(司法書士の職責)は高確率で聞いてきます。
以下の条文を丸暗記です。
司法書士法 第一条(司法書士の使命)
司法書士は、この法律の定めるところによりその業務とする登記、供託、訴訟その他の法律事務の専門家として、国民の権利を擁護し、もつて自由かつ公正な社会の形成に寄与することを使命とする。
司法書士法 第二条(職責)
司法書士は、常に品位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通して、公正かつ誠実にその業務を行わなければならない。
e-Gov法令検索 より引用
私も口述試験本番までに頭に叩き込んで臨みましたが、やはり2つとも聞いてきました。
試験会場の宿泊先を確保する。
口述試験の会場は、筆記試験の会場と異なります。
私が当時受験した福岡会場は、筆記試験は博多駅近くの福岡ファッションビルでしたが、口述試験は空港線赤坂駅近くの福岡法務局でした。福岡法務局は福岡の受験者と沖縄で受験者が対象のようです。
当日は午前受験組と午後受験組に分かれており、どちらの時間帯に向かうことになるかは完全にランダムです。
口述試験用の受験票が届いたら、日時や場所を確認しておきましょう。
とにかく寝坊や試験当日の交通機関の遅延が心配だったので福岡法務局近くのビジネスホテルを予約し、前泊しました。
同期交流用の名刺を用意する。
口述試験が終わると同期合格者と交流する機会が出てくると思います。
新人研修などに参加すると顔を合わせる機会もあり、会話する方も多くなるので、名刺を用意しておくと良いと思います。
私は当時、副業として行政書士登録をしており、その名刺を用意しました。たくさんの九州の同期の方とお会いする機会があり、そこで名刺交換しました。
筆記試験に合格すると、合格者の方によるグループLINEがいくつか作られます。
種類も令和⚪︎年度全体グループ、関東版、九州版等いくつか出てくると思います。必要に応じて入っておくと研修などの情報共有がなされるので有効です。SNSでの合格者の繋がりや対面での交流があった時に誰かが既にグループLINEに入っているので入れてもらうと良いですね。
なお、研修が一通り終わると、グループLINEの更新は止まりがちになります。
口述試験当日の動き
私は午前の部の受験組でした。
開始時間より少し前に福岡法務局に到着し、会場に向かうと複数枚ある紙の中から一枚を取るように言われます。
その紙を手に取ると番号が書かれているのでその番号の席に座ります。
前の席の方から呼ばれて口述試験の教室に向かい、終わった人から帰宅できる形式です。
私は後ろから2列目の席(番号26番)だったので、午前の部の中でも最後あたりの方でした。
服装は自由との案内でしたが、他の受験生の服装は全員スーツでした。
福岡と沖縄の筆記試験合格者61名を午前受験組と午後受験組の2つに分けているようだったので、30名ほどの受験生が会場にいたと思います。
自分の番がくるまで問題集を眺めながら待機です。お昼近くまで待ってたような気がします。
自分の番になり、試験官のいる教室に向かいました。最初に試験官から受験番号、名前、生年月日を問われます。(おそらく口述試験中にだんまりを決め込んだ人が不合格になった事例があるのは、この問いについて受験者が回答しない為、本人確認ができなかったことによるものかと思われます。)
もう2年ほど前のことなので、すっかり忘れてしまいましたが、私の時は不動産登記法における単独申請ができる登記の種類を問われました。
所々、回答できない質問もありましたが、「分かりません。」と回答すると、試験官がヒントを出してくれます。
多少緊張はしますが、始まってしまうとあっという間です。10分くらいで自分の口述試験は終わりました。
終了後は試験会場近くの同期合格者の集まりに顔を出して少し交流しました。そこで名刺交換をたくさんしました。こういった集まりを率先して企画してくれる同期はすごく頼もしく思います。
最終合格発表
最終合格者発表は11月中旬に法務省ホームページに受験番号が発表されます。
この最終合格者は11月下旬頃に発行される官報にも受験番号と名前が掲載されます。
令和3年度の福岡・沖縄会場の筆記試験合格者は、口述試験も全員合格でした。
法務局によっては合格証書の交付式があるようですね。
私は最終合格発表日の午後4時以降に鹿児島地方法務局から連絡が入りました。
筆記試験願書に記載した住所を管轄する法務局から連絡が入るようです。しかし、その授与式の日程が合わなくて参加できず。
自宅へ郵送していただき、同封の受領書を書いて返送しました。
ここまで来ると司法書士試験は完全に終了になります。
新人研修・ブロック研修・特別研修に向けての準備、認定考査の勉強、司法書士事務所への就職活動を始めることになります。
特別研修、認定考査、司法書士事務所の労働事情については以下にまとめましたのでご参照下さい。↓↓
今回はここまでです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ではまた。
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