皆さん、こんにちは。司法書士・行政書士の松崎充知生(まつさき)です。
X(旧 twitter)、インスタグラム、tiktok等のSNSが普及し、高校・大学受験、資格試験を目指す受験生でもSNSを利用することが当たり前になってきましたね。
いわゆる 勉強垢 や 受験垢 と言われるもので、自分がその日に勉強した内容や勉強時間を記録したり、勉強風景を投稿するSNSアカウントのことです。
勉強垢を持つことでメリットもありますが、その反面、デメリットもあるので利用するには注意が必要です。
自分も元々X(旧 twitter)とインスタグラムの個人アカウントを持っていましたので、勉強に関することを投稿していましたが、合格しようとする気持ちが強くなるにつれ、試験本番が終わるまでいつの間にかSNSを開かなくなりました。
そんな自分の実体験を踏まえながら、今回は、SNS上の勉強垢 について書いていきます。
勉強垢を持つことでどのような効果があるでしょうか。
勉強垢を持つメリット
受験生仲間と繋がることができる
社会人になってから資格の勉強をしようとすると、実生活では予備校に通わない限り、同じ目標を掲げている受験生が周りに中々いない状態です。
受験生活は自宅にいる時間が圧倒的に多く、合格するか諦めるまでは基本的に孤独ですから、SNS上で勉強垢を持っていると、自分と同じような境遇の受験生仲間とお互いに励まし合ったりすることで交流ができます。また、いいねやコメントを貰ったりすると引き続き勉強を続けようとするモチベーションを上げる効果があります。
受験に関する情報収集ができる
周りの受験生の勉強状況を見ることができますし、良さそうだなと思った勉強方法について参考にすることができます。また、試験に関する情報を収集することができますね。SNS上に受験生が多くいることが影響しているのか、今となっては資格予備校や予備校講師までもアカウントを持って情報を発信しています。
勉強垢のデメリット
とにかく息抜きし過ぎてしまう
勉強関連のことも含めてSNSに投稿をしているとスマホにいいね、リツイート、コメント、DM等の通知が来ます。
その度にその内容が気になり出してスマホを触り、気が散って勉強が手に付かなくなります。
SNSは発信される情報量がとにかく多いので、他の受験生の状況や試験の情報等を息抜きで10分くらい見てみようとしても、気付いた頃には30分経っていた、1時間経っていたということはよくあることです。
特に試験の直前期はその1時間のロスが命取りになったりして、その日に決めていた勉強ノルマが達成できず、後から罪悪感が生まれてきます。
息抜きの仕方については人それぞれですが、息抜きの手段が1つ増えるとその分だけ休憩時間が増え、一日の勉強時間を削ってしまうことに繋がってきます。
いつの間にかSNSの使用目的がすり替わってしまう
当初、勉強する目的で作ったアカウントが、SNS上での交流が多くなり、いつの間にかいいね数やフォロワー数確保の為の趣味アカウントにすり替わっていることがあります。そういった数の確保の為には一つ一つの投稿にこだわった文章内容を考えていくことになりますが、目的がすり替わってしまっていることは誰も教えてくれません。自分自身で途中で気付く必要があります。
合格をする為に勉強しているのか、趣味として勉強しているのか、両立させようとする人もいると思いますが、短期で結果を残すのならそれは難しいところです。
周りに模試の好成績者や合格者が出てきて焦る
受験生同士はお互いに切磋琢磨して頑張っていける関係でもあり、ライバルでもあります。受験生みんなが合格できればいいのですが、どの試験においても当然ながら合格者と不合格者が生まれます。
自分の成績は良くなかった・不合格だったけど、あの人は好成績だった・合格したという結果を目の当たりにすることになります。その逆もあります。自分が合格したときはそこで目標達成になりますが、受験生同士で交流しているとそれはそれで気を遣うことになるでしょう。
良い成績の時は投稿し、あまり良くない成績の時はわざわざ投稿する必要がないと考える人が多いので、SNS上には優秀な人がたくさんいるという錯覚に陥りがちです。特に自分の成績が良くない時に周り人の結果を見せられると、メンタル的にもしんどくなる方も出てくると思います。
余計な情報も多い
SNSを利用することで、周りの人達がどんな勉強をしているのか情報収集できますが、その分、効率が良いとは言えない勉強法や間違った知識が投稿されていることもあります。
また、X(旧 twitter)でよくあることですが、物事に対する否定的な投稿やその否定的な投稿に対してわざわざ反論をしに行く人、マウントを取りに行く人、自分の勉強成果が出ないことを予備校のせいにする人等ネガティブな投稿も目にすることになります。
本来、自分の勉強に集中するべきですが、そういった投稿が視界に入ってくると勉強以外のことも気になり出して集中力を落とすきっかけを作ることになります。
SNS上は情報量が膨大なのでその分、自分にとって有益な情報を取捨選択して行く必要がありますね。
勉強教材やノートはボロボロの方が頑張っている証になる。
SNS上では、勉強風景を載せている場面をよく目にしますが、教材やノート等が映えるようにどれも綺麗な状態で投稿されています。
しかし、その状態ははたして勉強していると言えるでしょうか。
本来、教材やノートは周りの人に見せるものではなく、自分で勉強してきた知識が身に付いているか再確認をする為にあります。勉強した分だけ教材やノートに自分の字やマーカー等を書き込んでいくことになりますし、スキマ時間を使って少しでも勉強できるように外出時に持ち込んだりしていると、次第に使っているものがボロボロになっていきます。
特に法律資格の勉強している受験生は「六法」を使用することになりますが、法律の条文を引けば引くほどその六法の側面に黒く手垢が付いてきます。その法律について何度も何度も条文を確認しているということです。
つまり、使用している教材やノートがボロボロになっていくほど、勉強に力を入れているという証になります。
身の回りに合格者がいる場合、その方に当時使っていた教材やノートを見せてもらいましょう。
身近に合格者がいない場合、予備校が発行している合格体験記や合格者のインタビュー映像を見てみると良いです。その中で合格者が当時使っていた教材等を見ることができるかもしれません。
受験期間中のSNSとの向き合い方は?
上記に挙げたように受験期間中に勉強垢を持つのはメリットよりもデメリットの方が多いような気がします。色んな考え方があると思いますが、試験本番が終わるまでは自分を律する意味でもSNSは開かない、ログアウトしておく方が良いです。
しかし、すっかり習慣化されていてどうしてもSNSを使ってしまうという方はある程度制限をかけて使用していくことになるでしょう。
考えられる対応策は以下のとおりです。
- 時間を決めて利用する。(食事前の時間帯のみ見ることにする等のルールを作る)
- スマホを勉強する部屋の中に置かない。
- 自分から交流しに行かない。無駄な交流はしない。
- 情報収集のみにする。(見る時間を決めておく)
- 勉強ノルマをノート上で設定する等、SNSを見る時間が無いくらい忙しくする。
勉強垢なら Studyplus(スタディプラス)がお勧め
どうしても勉強記録を残しておきたい、他の受験生の勉強状況も気になるという方にはStudyplus(スタディプラス)というアプリがお勧めです。
無料版と有料版がありますが、無料版のみの利用で十分です。
特徴としては、
- 毎日の勉強量がグラフ化されて見やすい
- 1日、1週間、1ヶ月間の勉強量が確認できる
- 試験科目の自分の勉強割合が記録できる
- 今週の勉強時間目標を設定し、その達成度を%で見ることで振り返りができる
- 試験当日までのカウントダウンを設定でき、あと何日で何ができるか計画できる
- 勉強記録だけなのでアプリ内に長居してくてすむ
- 勉強記録だけなので余計な情報が入ってこない
- 自分と同じ試験の受験生の勉強記録も閲覧できる
- 合格したら自分のアカウントに桜マークが付いて達成感が出る
(この為に勉強をしようと頑張れる)
私もX(旧 twitter)とインスタグラムの個人アカウントは試験本番が終わるまで一旦、見るのをやめて、その代わりとしてStudyplus(スタディプラス)を使っていました。
SNSのメリット、デメリットもこのアプリで解決できます。
他の受験生の勉強量を見て、自分も負けてられないと多少追い込みながら勉強してました。
以下は、司法書士試験の勉強を始めたての頃の勉強記録です。
当時は働きながら受験勉強を開始しました。↓↓
以下は司法書士本試験の直前期の頃の勉強記録です。
会社を退職し、この頃は専業受験生でした。↓↓
自分の司法書士試験の勉強時間をStudyplusで測ったところ、累計6800時間ほどでした。
(インプットの講義時間や模試等の解説講義時間も含む)
ネット上では司法書士合格に必要な勉強時間は3000時間と言われていますが、私の場合、その時間をとっくに超えてしまいました・・。
最後に
いかがでしたか。私も宅建に2年間、行政書士に3年間、司法書士に3年間と、資格試験に合格するまで受験勉強をしてきましたので、自分の経験も踏まえて受験におけるSNSの勉強垢について書いてみました。
勉強方法、SNS活用方法は使い方次第と言ってしまえばそれまでですが、勉強する目的で始めたことが他のことに目が移り、本末転倒になってしまわないよう注意したいところですね。
受験期間中は周りがどう勉強している、どう動いている等、気になると思いますが、最終的には自分が合格できるかどうかということですから一番向き合うべきは自分自身の勉強法ということになりますね。
皆さんはどのようにお考えでしょうか。
今回はここまでです。最後までお読みいただきありがとうございました。
ではまた。
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