みなさん、こんにちは。司法書士・行政書士の松崎充知生(まつさき)です。
昨日、7月2日(日)は令和5年度の司法書士試験でしたね。
受験された方、大変お疲れ様でした。
年に一度しかない試験である為、この日の為に準備を徹底してきた方、来年度の合格に向けてお試し受験された方等、色々いらっしゃると思います。
埼玉県の受験会場である獨協大学では、午前の部の試験時間中に停電が発生し、試験が約50分程延期されたようです。
実際に受験された方に聞いてみると、照明が復旧するまで午前の部の試験を一時中断し、問題冊子を伏せて自分の席で50分ほど待機することになったとのこと。
自分だったら耐えられません・・。やはり試験当日、何が起きるか分からないですね。
今回は 司法書士試験後どのように過ごすか について、自分の経験を振り返りながら少し書いてみたいと思います。
本試験当日の動き
私は令和3年度の司法書士試験に合格しました。
営業職をしながら受験勉強をしていた令和元年度は日本大学、令和2年度は早稲田大学で受験し、会社を退職して専業受験生になった令和3年度は、博多の福岡ファッションビルで受験しました。
令和3年度は、全国の受験会場が縮小されたばかりの頃であったため、九州の受験生は博多の受験会場へ向かう必要がありました。私も一時的に実家の鹿児島へ戻って勉強していた為、試験前日に新幹線で博多駅へ向かい、受験会場近くのビジネスホテルで前泊していました。
当時は、午前9時15分には自分の席に座って待機しておく「指定時刻」が新たに導入された為、どんな問題が出題されるかよりも寝坊がとにかく恐かったです。
試験当日、午前の部は分からない問題があっても1時間ほどで解き終えるように進めて、残り1時間は見直し時間としてじっくり検討しながら問題を解きました。
午後の部は本当に時間が無い・・。
不動産登記法や商業登記法等、解答を出していない問題を残しながら、55分程で択一問題を一通り解き終えて、5分間でまとめてマーク記入、14時になる頃に記述問題に入って商業登記法に45分 → 不動産登記法に45分程の時間を使い、15時30分頃から16時までの30分間で「総合的な見直し時間」を作って、じっくり解けなかった択一問題と記述問題を再検討して午後の部を終えました。
試験終了後に、すぐビジネスホテルに戻って記述問題の再現答案を作成し、空いた時間で博多駅周辺を散歩して、LECの解答速報会を見ながら択一問題の自己採点をしました。
自己採点は、試験終了後にすぐやる人、一喜一憂を避ける為にしばらく置いておく人がいると思いますが、これは自分のペースで良いと思います。
私はこれからの進路をすぐにでも決めておきたい派なので、勇気が要りますが、解答速報会に合わせて確認しました。
記述問題の再現答案は、午後の部が終わった後、記憶が新しいうちに早めにやっておいた方が良いです。特に添付書面。不動産登記も商業登記も、時間が空けば空くほど忘れていきます・・。
当時の択一問題の自己採点の結果は、
午前の部 29/35
午後の部 28/35 でした。
SNS上では午前の部で30オーバーが続出していて焦る一方で、午後の部は例年よりも難しかったらしく、その中でも失点はある程度抑えられたかなという感覚でした。
自己採点と記述問題の再現答案の作成が終われば、その日はひと段落です。
資格予備校のサービスを利用する
本試験終了後は資格予備校のサービスが充実しています。
LEC、TAC、伊藤塾等の予備校が、Web上で「択一問題の成績診断」を実施するので、自分の解答肢を登録しておくと受験生の中で自分の成績位置を確認できます。
また、LECでは「記述式再現答案無料添削サービス」があり、記述問題の再現答案を提出すると、答練や模試のように添削をしてくれるので自分の記述解答の出来具合を確認できます。
もちろんLEC独自の採点基準なので、本試験の採点結果とは多少異なってきます。
あくまで参考情報ですね。
当時のLEC添削では
不動産登記記述 23点
商業登記記述 30点
本試験の成績では
不動産登記記述 20点
商業登記記述 30点 でした。
再現答案の提出者が多ければ多くなるほど、みんなどこが書けていて、どこが書けなかったかを予備校講師が分析して下さるので、自分の場合はどうだったのか当てはめがしやすかったです。
合格圏内にいる人は、合格推定点まであと何点必要なのか、電卓を何回かたたくことになりますが、後はもう結果を待つのみです。
合格発表まで他のことに没頭しながら過ごす
この時期、択一問題を午前午後の合計55問以上取れた方や記述問題の自己採点が35点前後の方は、どちらの結果になるか分からずモヤモヤすると思います。
私の択一成績は令和元年度は基準点に満たないだろうと判断し、少し休んでから勉強を再開しましたが、令和2年度は56問(168点)、令和3年度は57問(171点)だったので合格確定とも言えず、不合格確定とも言えず、この時期はモヤモヤして勉強を再開する気になれませんでした。
筆記試験の合格発表が10月の第2週目あたりの平日。
本試験から3か月以上もあります。この期間がとにかく長く感じると思います。
択一問題の基準点発表日も1か月以上先です。
何もしないと試験結果のことを考えてしまうので、他のことに没頭して時間を過ごしました。
とにかく受験生の時にできなかったことをとことんやっていた感じです。
人に会いに行ったり、ドライブで遠くに行ってみたり、完全自粛していたお酒を解禁してみたり、ゲームをしてみたり、お笑いライブを観に行ってみたり、登山をしてみたり。
特に受験期間中は友人から誘いがあっても断っていたので、申し訳ないと思い、試験終了後は自分から誘い直しをしたりしてました。
今まで中々手が出せませんでしたが、受験期間中、世間ではNintendo Switchのスマブラやゼルダの伝説が盛り上がっていたので、今更ながらやってみたり。
社会人になってから営業ノルマに追われ、資格試験の勉強を始めてから合格できるかどうかのプレッシャーに追われる日々でしたが、結果待ちの3か月間は今後の動き方について考えることができ、良い切り替えができた期間だったなと思います。
司法書士試験は直前期(4月~6月)が特に気を使って、スキマ時間を搔き集めて勉強することになるので、それまでは体力の温存が必要です。また、筆記試験に合格したとしてもその後に口述試験、就職活動、新人研修、特別研修等が立て続けにやってくるのでやはり体力を使いますのでこの時少しお休みしても良いかと思います。
合格見込みの方は、特別研修(費用:14万5000円)に向けてお金を貯めておくことをお勧めします。
本試験終了から筆記試験の合格発表までの3か月間(あるいは基準点発表までの約1か月間)はじっくり休んだり、普段できなかったことに取り組んだりして気持ちの切り替えをすることが大切です。
他の資格試験の勉強をする
勉強の習慣が身についていて引き続き勉強をしておきたいという方は、他の資格試験に挑戦するのも良いですね。
合格発表日までの時間で勉強できるものとして、行政書士試験と宅地建物取引士試験がオススメです。
行政書士試験
行政書士試験は、7月下旬から約1か月間、受験申込がスタートし、本試験は11月第2週目の日曜日に実施されます。
試験科目は憲法、民法、会社法・商法が被っており、本試験までに行政法、一般知識問題、記述式問題の対策をすることになります。
憲法は行政書士試験の方が司法書士試験よりもやや難しめですが、民法、会社法、商法は司法書士試験で対策をしてきた受験生は点数を獲得しやすいです。
行政書士試験では会社法・商法は条文の多さの割には5問しか出題されないため、受験界隈では捨て科目と言われており、正解を狙いに行く人は少なめです。
この会社法・商法で正解数を獲得できると大変有利になってきます。
一般知識問題については近々改定する方針が出てきていますのでこちらをご参照下さい。
↓↓↓
宅地建物取引士試験
宅地建物取引士試験は、7月上旬から約1か月間、受験申込がスタートし、本試験は10月第3週目の日曜日に実施されます。
試験科目は民法、不動産登記法が被っており、司法書士試験や行政書士試験の5択式に対して、4択式なので問題文が短く見えて解きやすいと思います。
しかし、民法、不動産登記法の知識で取れる点数は14点分までなので、合格する為に必要とされる35~36点を取るためには、宅建業法、都市計画法、建築基準法等の科目を中心に勉強していくことになります。
都市計画法、建築基準法は見慣れない法律用語もありますが、宅建業法は登録制度や欠格事由等、司法書士法と似ていて取り組みやすいので優先的に勉強して得点源にしていくと良いでしょう。
合格者受験番号は法務局掲示板に貼り出される
筆記試験の合格発表当日は福岡法務局まで結果を見に行きました。
10月11日(月)の16時になると、法務局職員2人が建物から出てきて、合格者の受験番号を掲示板に貼り出しました。
もちろん法務省のホームページからでも合否の確認はできますが、16時ピッタリですと回線が込み合うので実際に確認できるのは16時5分~10分頃だったりします。
中々無い機会ですし、受験生活の集大成として法務局掲示板まで見に行ってみるのもいいのかなと思います。私の他にも結果を見に来たのちに同期になる方々がちらほらいましたね。
この掲示板前で知り合った同期達は後に実施される口述試験でも顔を合わせることになりました。
口述試験の詳細はこちら↓↓
以上、司法書士試験後どのように過ごすかについて自分の経験を振り返りながら書いてみました。
受験生によって色々な過ごし方があると思いますが、少しでもご参考になれれば幸いです。
今回はここまでです。最後までお読みいただきましてありがとうございました。
ではまた。
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