転職して変わったこと(不動産業界 → 士業業界)

司法書士

みなさんこんにちは。司法書士の松崎充知生(まつさき)です。

WBCは日本が14年ぶりの優勝を果たしましたね。

メキシコ戦、アメリカ戦はリアルタイムで観ることができませんでしたが、イタリア戦はスポーツバーで観戦していました。

テレビ画面を観るお客さん達がヒットやホームランを打つ度にすごい盛り上がりを見せていました。

自分にとってもテンションが上がるようなイベントでした。

 

今回は、転職についての話題です。不動産業界から士業業界に転職をしたことで、身の回りで変わったことについて書いていきます。

士業業界へ転職を考えている方は、色々な背景があると思いますが、一つの事例としてご参考にしていただけましたら幸いです。

はじめに 

 ↑不動産売買の商談のイメージ。こんな感じで商談していました。
自己紹介ページ
みなさん、こんにちは。ブログ管理者(司法書士・行政書士・宅地建物取引士)の松崎充知生(まつさき)です。 今回はこちらのサイトに初めて来られた方の為に、本ページで私の自己紹介をさせていただきます。

本サイト内のプロフィールや自己紹介の記事にも記載をさせていただいていますが、
私は新卒で不動産会社に就職し、不動産売買仲介の営業マンをしていました。

近隣への飛込み、チラシ投函、電話によるアプローチ、現場見学会の待機、ティッシュ配布、
物件資料の提供、購入検討・売却検討の顧客への訪問、現地写真撮影、契約書作成、
売買契約・物件引渡し立会い等、営業全般のことは何でもやっていました。

入社当初は中々結果が出せず、恥ずかしい思いもたくさんしましたが、 接客・商談を続けていくうちに、言葉が詰まる癖がある程度改善され、営業成績も出せるようになり、気が付けば9年が経過していました。メンタルもだいぶ鍛えられましたね。笑

そんな中、司法書士試験の受験に集中する為、退職願を提出し、受験生生活(無職期間)を約1年半程過ごして、資格取得をして司法書士業界へ飛び込みました。

私の場合、職場が嫌で退職したというよりも、20代で営業経験を一通り積んできたので、30代は資格を取得して次のステップへ進みたいという思いで業界変更をしました。

 

 

業界変更(転職)して良かったこと

これまで勉強してきた知識を最大限に活かせる

個人的にはこれは士業業界に転職した方々が皆さん口を揃えて挙げることなのかなと思います。

これまで培ってきた知識を活かして仕事のすることにやりがいを感じるようになりました。

特に司法書士試験は登記申請書を書いたり、書類を用意する趣旨を問われる問題が多く出題されるので、勉強してきたものがそのまま実務に使えます。

受験生活が長かったせいか業務中にふと出てきた疑問が、受験時代どのように考えてたかフラッシュバックしてくる感覚があります。

依頼人が相談を終えてホッとした表情で帰って行かれたり、業務完了後に感謝されたりすると、改めて資格を取得して良かったなと感じます。

私の場合は、友人、元同僚、同期、不動産営業マン時代にお世話になった業者の方、契約者の方から電話がよく架かってくるのですが、些細なことでも解決に至るとそれが自分の自信にも繋がります。

1年半ほど無職期間がありましたが、それでも自分のことを覚えてて下さっていることに大変ありがたく思います。

 

営業ノルマを気にしなくなった

やはりこれも大きいです。

不動産会社の営業マンをしていると、どこの会社でも言えることですが、ノルマがあります。

1か月間の締め日(10日締め、20日締め、月末締め等)が決まっており、その締め日までに契約をあげていかなければなりません。

不動産売買は大きなお金が動くので、不動産業界に入る前は、単価は大きくても他の業界と比べて契約件数は多くないイメージでしたが、実際には一つの営業店舗でも月に20~30件が契約が発生します。

その契約を作るために、平日に売却検討、購入検討している顧客へ連絡を取ったり、新規顧客を探すための準備を行い、土日に商談をセットしていかなければなりません。

その商談がいくつかあれば営業マンとして充実した1か月を過ごすことができますが、何も商談予定がない場合は上司に「今週(今月)どう動くのか?」と問われ続け、終業後や休日も今月のノルマについて考えながら生活を送ることになります。

また、その1か月間で営業成績を作っても、その月の締め日が明けたら、成績はゼロにリセットとなり、次の1か月間の行動を考えていくことになります。

営業職から離れて士業業界に入ると、会社設立や遺言書作成立会い、不動産の決済業務等、その日までに準備をしなければならない業務はあるものの、1か月間に課されるノルマ自体は無くなったので精神的に安定するようになりました。

 

休日が変わった (平日休み→土日祝日休み)

不動産会社は、主に土日に顧客と商談をしていく為、基本的に平日休みです。

火水、水木休みが多いです。私も不動産売買仲介時代は火水休み、新築マンション販売会社への社外出向していた頃は、水木休み(たまに火水休み)でした。

営業職の頃は祝日は顧客が休みであり、その日に商談をセットすることができる為、必ず出社日でした。

士業業界に入ると、市役所、法務局、裁判所が動いている時に合わせられるので、土日祝日休みになります。

特に大きいのは祝日も休みであることです。結果的に年間休日が祝日の分だけ増えることになりました。

土日休みになったことによって友人や司法書士同期等、会社以外の人と予定を合わせることができるようになりました。

もちろん士業業界に入っても、依頼人との約束があるときは休みの日でも対応することがあります。

相続、債務整理の相談業務やローン契約(俗に言う金消契約)の立会いの時が多いですね。

平日休みだと、商業施設が空いているので利用しやすいといったメリットがありますが、一人で行動する自分にとってはあまりその恩恵を受けられなかったような気がします。

 

外部の行事に参加しやすくなった

休日が増えた分、外部の行事に参加しやすくなりました。

友人と予定を合わせて外出することはもちろんですが、司法書士会や行政書士会で開催される相談会や研修に参加でき、自分のスキルアップを図ることできるようになりました。

行事に参加することで同業者、他士業の方々との交流ができ、情報交換をする機会が増えました。

活動の一環で仙台へ出張し、宮城県の同業者の方々と合同で相談会を開催したり、母校の大学にお呼びいただき、講義でゲストスピーカーをさせていただいたり、地元鹿児島のラジオ放送に出演させていただく等、これまでよりも行動範囲がだいぶ広がるようになりました。

 

転職への難易度が下がった

士業資格を取得し、登録まで済ませると独占業務を取り扱うことができるようになります。

弁護士であれば訴訟業務、税理士であれば税金の申告業務、司法書士であれば登記申請の業務、行政書士であれば許認可業務等です。

これらの士業資格は試験が毎年1回実施されるのみで合格者数は限られており、毎年一定数の資格者が全国一斉に輩出されます。

資格ありきで事業が成り立つ業界なので、士業資格を持っていると、就職しやすくなります。
(※行政書士は行政書士事務所に就職して実務経験を重ねていくというより、取得後に即開業するケースが圧倒的に多いのでこの例外です。)

資格さえ持っていれば必ず採用されるわけではありませんが、志望動機や自己PR等の文言を一つずつ考えていくよりも、資格の有無や社会人経験・実務経験を重視して採用が決められている部分があるので、一般企業への転職活動よりも比較的早めに進路が決まっていくような感覚がありました。

就職した事務所の人間関係や職場環境が合わなければ退職しても次の所へ行きやすいので、そういった点から転職への難易度が下がります。

 

決済業務が取り組みやすい

これは不動産業界出身ならではの話です。

不動産営業マンの頃は、銀行で不動産の引渡し業務をする際、売主買主の仲介役として手続を進めていました。

司法書士になって当事者としてその場での役割は変わりましたが、その手続を9年間、何度も目にしてきた為、抵抗無く業務に取り組むことができました。

また、不動産業者が意図することが、経験則上理解できるので、事前準備もお引渡し日当日もやり取りしやすいと感じる部分があり、前職時代に一緒に仕事をしたことがある方々と銀行で再会し、改めて一緒に仕事を進めていくことに楽しさを感じています。

こういった点から不動産業界にいて良かったなと思います。

司法書士としての役割は自分の判断で、銀行が大きなお金を動かすことになりますから、責任重大です。当事者の意思確認、必要書類の確認、そして、振込実行を見守る度にまだまだ緊張感は走りますね。

 

収入は下がった...

転職して良かったこともあれば、その逆もあります。収入面ですね。

営業職は毎月のノルマがあるものの、成果を出した分だけ給与に反映されます。

司法書士は営業職ではないため、正直、収入は半分以上下がりました...。
あくまで営業職の頃と比較した場合の話です。

新しい業界に飛び込んだので、仕方無い部分はあるかと思います。

しかし、実務経験を重ねれば重ねるほど収入が上がっていくというものでもなく、勤務司法書士の収入面はある程度のところで頭打ちになるところがあります。

司法書士事務所、司法書士法人の求人を見ていると未経験者300万円~400万円スタートといったところが多いですよね。

勤務司法書士の収入は、既存の収入設定でも実務経験を積む修行の為に応募する方が一定数いる事情や、一度勤務してもいずれは独立していなくなってしまうという点からの設定なのでしょう。

やはり士業は独立ありきの資格なので、ここについては今後考えていく課題になりそうです。

※司法書士事務所事情についてはまた改めて記事にしたいと思います。

 

事務作業が細かく、正確性が求められる。

司法書士の業務はとにかく細かいです。

作成した書類をより慎重に見ることが多くなりました。

どの業界にいても、顧客対応は迅速かつ正確であることが求められますが、営業職をしていると、締め日までに一定の成績を残さなければならないので、気持ち的にも急ぎがちな習慣になっていました。

士業業界に入ると作成した書類は行政機関が保管することになる為、ミスがあるとそう簡単に訂正ができません。

書類作成を完了させると、どの書類も事務所内の他の方によるチェックが必須になってくるのでそのことも踏まえて書類作成のスケジュールを組む必要が出てきます。

他の方によるダブルチェック、トリプルチェックの機会が多くなりました。

これはもう慣れですかね・・。営業職時代には無かった大変さですね。

 

 

士業業界には色んなキャリアの人がいる

士業業界に飛び込むと、色々な年齢層、キャリアの方がいます。

年齢層は20〜60代くらいまで、キャリアは高卒、大卒、フリーター、専業受験生、保険、銀行、不動産等の隣接業界出身の社会人、医療、航空関係、メーカー等の別業界出身の社会人、市役所や裁判所職員などの公務員、専業主婦等、挙げればきりがないくらい様々です。

自身のセカンドキャリアを作る為に勉強を始めた方が多く集結します。

士業資格を得てみんなスタートラインに着くことになりますが、これまでの経歴はバラバラで、士業資格を目指したきっかけが存在します。

仲良くなった後に、周りの方の話を聞いてみると自分の視野も広がってきます。

 

転職してみてよかったか?

以上のような環境の変化はありましたが、結果的には 転職して良かった です。

特に不動産業界と司法書士業界は隣接しており、業界変更してもこれまで培った経験がそのまま引き継いて業務に取り組むことができてよかったです。

勤務司法書士から独立開業に切り替えた場合は上記のようなノルマ、休日、収入状況は変わってきそうですが、それはその時にまた改めて記事にしたいと思います。

不動産業務も また挑戦したい と思います。

業界自体は最初覚えることが多く、ノルマもある為、キツイと感じることがありましたが、契約件数、接客件数を重ねていくと不動産仲介って面白いです。

同じ不動産が無い為、まずどの物件をいくらで、どういったセールスポイントで、どの買主様に成約させていくか、その為にはどんな注意点があって、どう説明していくか、成約に至った場合は売主様、買主様、営業店舗にどう貢献できるか、自分でイチから考えていくことに面白さがあります。

まだまだ営業ノウハウは残っているので、またどこかの機会で活かしていきます。

今回はここまでです。最後までお読みいただきましてありがとうございました。

 

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プロフィール
ブログ管理者
まつさき

埼玉県を拠点とする司法書士・行政書士・宅地建物取引士
鹿児島県出身。9年間、不動産売買仲介の営業職に従事。
契約実績累計400件超を経験し、マンション業界への社外出向を経て、士業へ転身。元競技ダンサー。
休日はアウトドアや観光スポットへよく行きます。
主に不動産売買、相続手続、会社に関する法律情報を発信していきます。

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